■JINGLE
■trial listening
■episode
清志郎さんの想い出
忌野清志郎さん(1951.4.2~2009.5.2)と初めて逢ったのは、1996年1月末、九段下にあるCBC東京支社のスタジオだった。
あんちゃん=加奈崎芳太郎 (元古井戸)の橋渡しだ。
1980年代初めからRCサクセションのエネルギッシュなステージを知っている私は、あまりにも物静かな清志郎さんに戸惑ったのを良く覚えている。
それから、何度も色んな番組に出て頂いた。特番もやった。偶然だが、映画 『チキン・ハート』でも共演させてもらった。
撮影現場は東銀座の公園。
自転車でやって来た清志郎さんに、“おぉ、岡ちゃん‼”と言われて嬉しかったな。
想い出は、果てしない。
1999年、「忌野清志郎・君が代騒動」が起こった。
多くの放送局が発売禁止になったこの曲をボイコットした。
私は少々、頑張った。
清志郎さんは私を川崎にあるクラブチッタのliveに招待してくれた。
その時のMC。
「オイラ、長らくラジオに関わって来たけど、今回は皆、知らん顔さ。
そんな中、この曲を取り上げてくれたのは、FMFUJIと名古屋のCBC、そしてここ、かわさきFMだけだぜ‼」
“CBCとかわさきFM”は、私の番組だった。
清志郎さんは番組収録の折、「岡村洋一のシネマストリート」の為にジングルを作ってくれた。
私の地味~な人生の大きな誇りだ。
私は、これがあるからシネストが20年近くも続いているのだと思っている。
苦しい時、いつも励まされて来た。
忌野清志郎さんはシンガーソングライターだったので、短いけど私の為に2曲も作ってくれて歌ってくれた。
この事は、私にとって誰から何を頂くよりも最高の幸せだ。
毎週、生放送中、普通に聴いているけれど、よく考えてみれば夢のような話。
この素晴らしいジングルに恥じない番組作りをしなくては!と、いつも思っている。
ずっと夢を見て、幸せだったな。ずっと夢見させてくれて、ありがとう。
ずっと夢を見て、今も見てる…。“想念は時空を超える”と信じている。
2017.5.2 岡村洋一